ブリーフィングペーパー「ジェンダーと気候変動~UNFCCC・COP26での議論から~」を発行
投稿日:2022年03月31日
2021年10月31日~11月13日に、英国・グラスゴーで気候変動枠組条約第26 回締約国会議(COP26)が開催された。気候変動は世界全体の課題であるが、本会合では女性・若者・先住民等、特に悪影響を受けやすいとされる当事者からの声に注目が集まった。
COP26で採択されたカバー決定「グラスゴー気候合意」にもジェンダーに関する項目が含まれ、3月8日の「国際女性デー(IWD)」及び3月14~25日開催「第66 回国連女性の地位委員会(CSW66)」でも気候変動は主たるテーマである。社会における既存のジェンダー不平等や複合的な理由により脆弱な立場に置かれがちな女性や少女が不均衡に気候変動の悪影響を受けないように対応し、気候変動対策における女性・少女のエンパワーメントを促進するためには、ジェンダーと気候変動の関連性・取り組む重要性に対するステークホルダー(政府・自治体・ビジネス・市民社会等)の認識と実践を広げる必要がある。
本稿では、これまでのジェンダーと気候変動に関する国際交渉での議論を概観した上で、特に女性や少女に与える悪影響や気候変動対策における女性・少女のエンパワーメントの観点から、日本の取組の可能性について検討する。
執筆者:遠藤理紗(JACSES気候変動プログラムリーダー・事務局次長)