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「国際協力事業団環境社会配慮ガイドライン(仮称)に関する改定委員会」 における委員の選定プロセスおよび委員会の進行形式に関する意見および要望


2002年12月3日


国際協力事業団総裁 川上 隆朗殿

 貴殿におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
 この度行われます「国際協力事業団環境社会配慮ガイドライン(仮称)」の改定は、開発途上国および日本にすむ市民の社会および環境の将来の方向性を左右する誠に重要なものであり、市民に開かれたオープンなプロセスで行われるべきものと考えます。
 私たちNGO関係委員は、本ガイドラインに関する検討委員会における委員の選定プロセスおよび委員会の運営に関し、以下の意見および要望を表明いたします。

1 選定プロセスに関する私たちの考え方と懸念
 私たちは、公共的政策に関わる意思決定に何らかの形で関わる人々が選任される手続きは、公開で合理的な基準に基づくべきであると考えております。ところが、今回のNGO委員の選定プロセスは、本委員会の課題である環境社会配慮に関する政策等に必ずしも深くかかわっていない一部のNGOの推薦を受けたNGOのみが委員の候補として推薦されるという形で行われており、手続きや基準の透明性・合理性に問題を抱えています。事実、この結果として、政府開発援助における環境社会配慮ガイドラインおよび政策等に豊富な経験および知識のあるNGO等が選任されないこととなっており、私たちはこの点についても深く憂慮しています。
 NGOは多様であり、それぞれ固有の能力や資源を有しています。今後は合理的・公正な方法でNGOが選任されるよう、こうした委員の募集については基準を明らかにした上でホームページ上で公募するなど、透明性が高く、貴事業団の選任にあたってのアカウンタビリティが確保されるような手段で行うよう要請いたします。

2 公共的政策に関わるNGOの立場についての私たちの考え方
 公共的政策に関わる意思決定にNGOが関わる場合、その議論の場は、公開であること、可能な限り市民やNGOが直接、議論に参加・貢献できる形式で行われることが前提条件であると考えています。そもそもNGOは多様であり、委員として選任された個々のNGOが全ての論点や視点を議論に反映することは不可能です。にもかかわらず委員の中にたまたまNGO関係者がいるということだけで、「NGOが参加した場」として伝えられることは、誤った理解を固定化し、NGOの役割や、その場の論議の質について誤解を生むこととなると考えるからです。
 この考えにたち、私たちは委員就任依頼を受けるにあたり委員以外の参加と発言を認めるべきであるとの考えを貴事業団に示し、ご理解をいただいております。私たちは、このことが私たちの委員会参加の前提であるということを改めて確認したいと考えます。

3 本委員会にもJBICの研究会プロセスと同等の公開性を
 JBICにおける環境ガイドラインの作成過程におきましては、公開の研究会およびJBICとの公開の協議の積み重ねという形で進められており、非常に濃密かつ効果的に議事が進められてきたという経緯もあります(資料:メコン・ウォッチ「JBIC環境ガイドライン統合のプロセスから学ぶべき点」参照)。このことを踏まえ、今後の委員会およびガイドライン改定の進め方に関しましても、別紙の通り、少なくとも同程度の公開性を確保し、効果的な方法で進行いただくべきであると考えております。
とりわけ、本委員会の目的達成のためになされる委員以外の参加者の発言・文書配布については、委員の発言と同様に認めるという原則に基づき委員会を開催するよう要請いたします。

CC. 外務大臣 川口順子様

石田恭子(環境・持続社会研究センター)
川村暁雄(APECモニターNGOネットワーク)
高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)
西井和裕(フィリピン情報センター)

 

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