ご注文方法はこちらをご覧下さい
平和構築は紛争を予防し、また紛争が起きてしまった地域ではその再発を防ぐことを目的にしています。ところが日本の現状は、平和構築に対するビジョンが曖昧で、平和構築という言葉を打ち出すだけで終わりがちです。
平和構築の戦略について国連やEU諸国、カナダなどでは真剣な議論が行われています(とくにカナダでは、いかにODA政策に平和構築という戦略を盛り込むか、政府と市民社会が協力して議論を重ねています)。補足資料にはそのカナダ政府が行った最新のコンサルテーションの論点も掲載しました。
いたずらに平和構築という言葉のもとで紛争に関与していくのではなく、国内でさまざまな関係者と話し合いを行い、平和構築に対する明確な戦略を打ち出す必要があります。本書を参考に、本当の意味の「平和」を構築するためにはどうすればよいか、より多くの方に論点を共有していただき、そのための戦略を一緒に考えていただければ幸いです。
2005年3月
発行 「環境・持続社会」研究センター
定価 本体1000円 (+郵送料)
89 ページ
目次:
序 古沢広祐(「環境・持続社会」研究センター)
はじめに 石田恭子 (「環境・持続社会」研究センター)
平和構築に求められる原則とその限界 篠田英朗(広島大学平和科学研究センター)
1.「平和構築」の概念
2. 現実の要請と活動
3. 平和構築の原則と限界―政治化と包括性―
4. 日本の平和構築への関わり
ODA政策における平和構築をどう読むか 高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)
1. はじめに
2. 平和構築に関する国際社会の議論
3. 日本における「平和構築」に対する多様な理解
4. 「平和構築」における課題
質疑応答
さいごに‐平和構築に関する私たちの課題‐
資料1 補足資料:第八回カナダ平和構築コンサルテーション報告
資料2 日本政府によるイラク復興支援ODAの現状‐二国間無償資金協力を中心に‐
資料3 ODA政策協議会議事録
>JACSES書籍一覧
|