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緊急賛同募集「トルコへの原発輸出に道開く原子力協定に反対を!」


国会ではトルコへの原発輸出の道を開く日トルコ原子力協定の批准手続きが進められています。しかし、トルコは地震国であるにも関わらず建物やインフラの耐震補強は進んでいません。地元自治体であるシノップ市長も原発建設に反対している中では、住民避難計画の適切な策定・実施も困難です。放射性廃棄物の処分の目途も立っていません。

そこで、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)、国際環境NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)、メコン・ウォッチ、ピースボートでは、緊急要請「トルコへの原発輸出に道開く原子力協定に反対を!」への賛同を呼びかけ、2013年11月29日に114 団体・個人2604 名<うち海外1506 名>の署名とともに、国会議員(両院議長、衆院外務委員、参院外交防衛委員)に提出しました。ご署名頂いた皆様、ありがとうございます。
http://www.jacses.org/sdap/nuke/letterjp20131129.pdf

また、同時に原発輸出が予定されているトルコ・シノップ市の市民団体が、日本の国会議員に対する要請書(シノップ市民2871名が署名)を提出しました。
http://www.jacses.org/sdap/nuke/lettersinop20131129.pdf

当初、トルコとの原子力協定の国会での批准手続きは、2013年末までの臨時国会での承認を目指して進められてきましたが、2014年の通常国会(1月〜6月)に見送られる見通しとなっています。

そこで、本要請への賛同募集を1月まで継続することになりました。ぜひ、まだご署名されていない方は、以下のフォームよりご署名ください。また、ぜひお知り合いの方々にご紹介頂けると幸いです。よろしくお願い致します。

【個人署名】オンライン署名フォーム1(PCのみ)
http://goo.gl/XiKhuR
【個人署名】オンライン署名フォーム2(PC/携帯対応)
https://pro.form-mailer.jp/fms/27b331c450493
【団体賛同】フォーム(PC/携帯対応)
https://pro.form-mailer.jp/fms/ee13a6e050548

締切:1月15日(水) 午前10時

呼びかけ団体:
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
国際環境NGO FoE Japan
メコン・ウォッチ
ピースボート

<以下、要請書本文>

2014年1月●日
国会議員各位

「トルコへの原発輸出に道開く原子力協定に反対を!」(緊急要請)

私たち、原発輸出に反対するNGOおよび市民は、福島第1原子力発電所の事故を踏まえ、原発輸出促進政策は即座にやめるべきであると考えており、現在、国会承認手続きが進行しているトルコとの原子力協定の批准は、無謀な原発輸出を促すものとして、これに反対します。

トルコは世界有数の地震国であるにも関わらず建物やインフラの耐震補強は進んでいません。仮に日本から輸出する原子炉の耐震性が高いものであったとしても、大地震が発生した場合、周辺インフラが寸断される可能性が高く、事故への対処が極めて困難になります。地元自治体であるシノップ市長も原発建設に反対している中では、住民避難計画の適切な策定・実施も困難です。

現在、日本政府は日本原子力発電株式会社に委託してトルコのシノップ原子力発電所の地層調査を行っていますが(平成25年度原子力海外建設人材育成委託事業:11.7億円)、日本原子力発電は、原子力規制委員会が活断層と認定した敦賀原子力発電所直下の断層を活断層ではないと主張し続けており、国費で行う調査の委託先の妥当性、調査結果の信ぴょう性も問題になっています。調査報告書が公開されるかどうか政府は明言を避けており、日トルコ両国の市民が、情報にアクセスできないまま、同建設事業が進む可能性があります。

さらに、日本では福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、原子力の推進機関と規制機関の分離が行われ、原子力規制委員会が発足しましたが、トルコでは、推進と規制の両方をトルコ原子力庁(TAEK)が担っており、「推進と規制の分離」が図られていません。放射性廃棄物の処理計画は策定されていません。

私たちは、日本政府に対してトルコの原子力発電所におけるシビアアクシデント対策、地震対策、テロ対策、住民避難計画、住民への情報公開、住民協議の開催状況等について質問しましたが、政府側は「原発計画に対しては当該国が責任をもって検討・立案する」とのみ回答し、それ以外の具体的な事項についての回答はありませんでした。しかし、日本の公的資金を利用して、当該国の原発建設を支援するのであれば、日本政府は当然のこととしてその説明責任を負うはずです。

日本では福島第一原子力発電所の事故により、多くの人々がふるさとを奪われ、放射能汚染に苦しんでいます。現在も汚染水は漏れ続けており、事故は終わっていません。汚染水処理・廃炉・除染・賠償にかかる費用は計り知れません。

このような状況で、一部のプラント・メーカーの利益のために、税金など公的資金を使って原発輸出が進められることに、私たちは強く反対します。また、このような問題を置き去りにして、国会で原子力協定が批准されることがないよう、強く要請します。

本件に関するお問い合わせ先:
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)田辺有輝
〒102-0072東京都千代田区飯田橋2-3-2三信ビル401
電話: 03-3556-7325 Fax: 03-3556-7328

国際環境NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)満田夏花
〒171-0014 東京都豊島区池袋3-30-22-203
電話: 03-6907-7217 Fax: 03-6907-7219/携帯:090-6142-1807

■賛同団体(2013年11月29日段階):114団体
アーユス仏教国際協力ネットワーク(東京都)、R水素ネットワーク(東京都)、あおぎり(京都府)、アジア開発銀行福岡NGOフォーラム(福岡県)、アジア太平洋資料センター(PARC)(東京都)、A SEED JAPAN(東京都)、足元から地球温暖化を考える市民ネットたてばやし(群馬県)、APLA(東京都)、アル・ジスル−日本とパレスチナを結ぶ(千葉県)、いのち・未来うべ(山口県)、インドネシア民主化支援ネットワーク(東京都)、大阪此花発!STOPがれき近畿ネットワーク(大阪府)、オールターナティブズ(大阪府)、核のごみキャンペーン・中部(愛知県)、カトリック横浜教区正義と平和協議会(静岡県)、柏崎刈羽原発反対地元三団体(新潟県)、風下の会福島(福島県)、風ふくおかの会(福岡県)、環境教育ふくおか(福岡県)、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)(東京都)、関西フィリピン人権情報アクションセンター(京都府)、原子力資料情報室(東京都)、原子炉メーカーを糾弾する会(北海道)、原発いらん!山口ネットワーク(山口県)、原発さよなら四国ネットワーク(愛媛県)、原発とめよう飯能(埼玉県)、原発はいらない神奈川の会(神奈川県)、原発を考える品川の女たち(東京都)、原発体制を問うキリスト者ネットワーク(千葉県)、玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会(佐賀県)、憲法9条−世界へ未来へ連絡会(東京都)、国際環境NGO FoE Japan(東京都)、さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト(新潟県)、さよなら原発!三鷹アクション(東京都)、さよなら原発!三鷹アクション(東京都)、さよなら原発の会中津川(岐阜県)、さよなら玄海原発の会・久留米(福岡県)、サンバ・プラネッタ(東京都)、三陸の海を放射能から守る岩手の会(岩手県)、自然エネルギー推進ネット・光(山口県)、商社九条の会・東京(茨城県)、清か農園(福岡県)、STOP!浜岡原発(静岡県)、STOP原子力関電包囲行動(大阪府)、スイス・アジサイの会(その他)、そらとも(愛知県)、高木仁三郎市民科学基金(東京都)、脱原発・東電株主運動(東京都)、脱原発の日実行委員会(福島県)、脱原発ポスター展(東京都)、脱原発をめざす新潟市民フォーラム(新潟県)、脱原発大分ネットワーク(大分県)、ティナラク織の会「カフティ」(千葉県)、東京電力と共に脱原発をめざす会(静岡県)、東電株主代表訴訟(東京都)、時を見つめる会(神奈川県)、長崎YWCA(長崎県)、名古屋NGOセンター(愛知県)、虹とみどりの会(福島県)、日本ソーラーエネルギー教育協会(東京都)、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン(大阪府)、ピースボート(東京都)、ひまわりプロジェクト南相馬(福島県)、フィリピン情報センター・ナゴヤ(愛知県)、ふぇみん婦人民主クラブ(東京都)、福島〜山口いのちの会(山口県)、福島の子どもたちとともに・西湘の会(神奈川県)、福島バッジプロジェクト(福島県)、福島原発事故緊急会議(東京都)、プルトニウムフリーコミニケーション神奈川(神奈川県)、平和への結集をめざす市民の風(千葉県)、ベクレルフリー北海道(北海道)、北海道の脱原発のために地方自治を考える市民の会(北海道)、マインドライフメンタルケアルーム(京都府)、緑の党グリーンズジャパン(東京都)、緑ふくしま(福島県)、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(大阪府)、未来につなげる・東海ネット(愛知県)、みらくる∞未来を創るにんげんアクション(大阪府)、メコン・ウォッチ(東京都)、モンゴル核問題研究会(大阪府)、Amigos da Terra Brasil (Brazil), Anti Nukleer Sinop (Turkey), Ayfonsuzadam (Turkey), Both ENDS (The Netherlands), Campaign for Public Policy on Mineral Resources (Thailand), Center for Ecological Awareness Building (Thailand), Centre for Environmental Justice (Sri Lanka), Coecoceiba - FoE Costa Rica (Costa Rica), Diren Sinop (Turkey), Energy Watch (Thailand), Euronatura - Center for Environmental Law and Sustainable Development (Portugal), Friends of the Earth Spain (Spain), GLOBAL 2000 - Friends of the Earth Austria (Austria), Jal Sarokar Kendra (Nepal), Mekong Energy and Ecology Network (Thailand), Mevhibe Gozcelio?lu (Turkey), People's Movement for a Just Society (Thailand), Polish Ecological Club (Poland), Ramanaa & Associates (Malaysia), Ramona Fortuna (The Netherlands), SARIPLATFORM DERNEGI (Turkey), Social Agenda Working Group (Thailand), Thai Climate Justice Working Group (Thailand), The Green Think Tank of Turunch (USA), Urgewald (Germany), Uzuncorap.com (Turkey), Women Against Nuclear Power (Finland), Women for Peace (Finland), World Information Service on Energy (The Netherlands), Ye?iller ve Sol Gelecek Partisi (Turkey)

■個人賛同(2013年11月29日段階):2604名(国内1098名、海外1506名)

参考資料:トルコとの原子力協定・シノップ原子力発電所計画の問題点

周辺インフラの耐震性が低く事故対応が極めて困難:

  • トルコは世界有数の地震頻発地帯で(1900年以降にM6以上の地震が72回) 、1999年のトルコ北西部地震(イズミット地震・M7.8)では、1万7000人以上の死者・4万3000人以上の負傷者が発生 。機器損壊が相次ぎ重要な変電所が数日間にわたり停電する事態も発生 。
  • 建物やインフラの耐震補強は進んでいない。例えば、イスタンブール市の耐震化率は、全建物の1%で、3000の学校のうち250校、635の公立病院のうち10か所のみ(2009年) 。
  • 仮に日本から輸出する原子炉の耐震性が高いものであったとしても、大地震が発生した場合、周辺インフラが寸断される可能性が高く、事故対応が極めて困難。
  • 地元自治体のシノップ市長が原発建設に反対している中では、住民避難計画の適切な策定・実施が困難。

活断層調査の委託先の妥当性・調査結果の信ぴょう性に問題:

  • 政府は日本原子力発電株式会社に委託してトルコのシノップ原子力発電所の地層調査を行っているが(平成25年度原子力海外建設人材育成委託事業:11.7億円) 、当社は、原子力規制委員会が活断層と認定した敦賀原子力発電所直下の断層を活断層ではないと主張し続けており、国費で行う調査の委託先の妥当性、調査結果の信ぴょう性が問題。
  • 業務委託先選定に際しては、経済産業省が4名の有識者から助言を受けたとしているが、氏名・所属は非公開となっている。また、日本原電は地層調査を実施するにあたり3社に再委託しているが、委託先も非公開(うち1社は三菱重工系の代やコンサルタントが判明している)。税金での調査にもかかわらず、報告書も公開されない可能性が高い。

事業の経済性評価が不十分:

  • シノップ原子力発電所のコストは、220〜250億ドル(約2兆2000億円〜2兆5000億円)と推定されているが、ロシア企業が受注したアックユ原子力発電事業では、コストが200億ドルから250億ドルに跳ね上がり、現在も見直し中であること等から、トルコのエネルギー専門家は、原子力発電が他の代替エネルギー源に比べて長期的にコスト高になると指摘している 。

「推進と規制の分離」がなされていない:

  • 日本では福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、原子力の推進機関と規制機関の分離が行われ、原子力規制委員会が発足したが、トルコでは、推進と規制の両方をトルコ原子力庁(TAEK)が担っており 、「推進と規制の分離」が図られていない。

廃炉計画・放射性廃棄物の処分計画が不明:

  • 廃炉計画・放射性廃棄物の処分計画が不明である 。週刊朝日2013年6月21日号記事 によると、トルコとの交渉について、経産省関係者は「最終処分場問題についてはあえて触れないと、事前に申し合わせていた」とのこと。

地元市長及び市民が反対している:

  • 地元のシノップ市長は、観光産業に甚大な影響を与えるとして2009年の選挙で原発反対を掲げ当選。以来、反対表明を継続 。市民もデモを多数開催 。2013年11月29日には、シノップ市の市民団体が、日本の国会議員に対する要請書(シノップ市民2871名が署名)を提出。

シビアアクシデント対策、地震対策、テロ対策、住民避難計画、住民への情報公開、住民協議の開催状況等について、政府は未確認 。

そして何よりも・・・

福島原発事故は収束していません。
福島原発事故からは今も大量の汚染水が漏れ続け、収束のめどがたっていません。事故原因も究明されていません。多くの人々が故郷を奪われ、放射能汚染で苦しんでいます。このような中、原発輸出を促進することは、福島原発事故の被害者の心を踏みにじるものであり、道徳的にも許されるものではありません。

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