オムカレシュワール多目的プロジェクト(オムカレシュワール・プロジェクト)は、インドのナルマダ川の中流に位置する、ダムおよび灌漑建設計画です。
ナルマダ川周辺では、1980年代に30の大規模ダム、135の中規模ダム、3,000の小規模ダムの建設を含む「ナルマダ渓谷開発計画(NVDP)」という巨大計画が作られました。この計画のうちのひとつが、「ナルマダ・ダム」として有名な「サルダル・サロバル・プロジェクト」(世界銀行が融資後、国際的な抗議を受けて1993年に撤退)であり、その環境・社会面でのあまりにも多くの問題について、1980年代後半〜1990年代初頭に世界および日本で大きな懸念の声があがりました。このオムカレシュワール・プロジェクトも、そうした「ナルマダ渓谷開発計画」のひとつです(詳しくは、http://www.narmada.org/maps/nvdp.jpg参照)。
2003年11月、ドイツのNGO、URGEWALDとJACSESはオムカレシュワール・プロジェクトの現地調査を行いました。そこでは、既にダム建設(2007年3月完成予定)に向けた強制的な立ち退きが行われた住民達がたいへん困難な生活に直面しているほか、将来立ち退きが予定されている住民の間でも大きな不安が広がっていました。このようにインド国内では着々と立ち退きの準備が整えられる一方で、現在インド政府は国際金融機関や日本政府の関連機関(e.g.
国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI))などからプロジェクト資金確保のための融資の要請を検討しています。
しかし、現地での多くの問題等から、JACSESは日本政府を通じてこのプロジェクトへの融資/資金協力が行われるべきではないと考えます!
|