バングラデシュは多くの河川の最下流域にあり、その国土はジャムナ川、メグナ川、そしてパドマ川により分断されています。その為、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)、国際協力銀行(JBIC)などの開発金融機関は、これまでバングラデシュにおいて橋建設に力を入れて支援してきました。現在、首都ダッカからバングラデシュ南西部へのアクセスには、パドマ川のフェリーでの渡航を必要とします。パドマ多目的橋建設事業では、南西部のアクセスの利便性を高めるために、このパドマ川に橋を建設することが計画されています。しかし、ジャムナ多目的橋建設事業など、これまでバングラデシュの巨大橋建設においては、深刻な環境・社会影響が発生しており、パドマ多目的橋建設事業においても、同様の問題が発生する懸念があります。
担当: 田辺有輝 |