(1)特定フロンの生産・消費動向
モントリオール議定書第7条により、議定書締約国はオゾン層破壊物質としての特定フロンの生産・消費を毎年報告していく義務があります。各国の特定フロンの生産量・消費量については、UNEPオゾン事務局ウェブサイトから詳細なデータを入手することができます。
また、フルオロカーボン製造会社は、協力して環境影響研究のためにAFEAS(Alternative Fluorocarbons
Environmental Acceptability Study)という国際プログラムを組織し、長期短期の問題を考慮した代替品の特性とその環境影響の理解に努めており、AFEASウェブサイトにて、世界におけるフロン類の生産量・消費量のデータを公表しています。
尚、日本におけるオゾン層破壊物質の生産量・消費量等については、経済産業省ウェブサイトにおいて詳細なデータが公表されています。
世界全体の特定フロン排出量に関しては、IPCC/TEAP[2005]等で報告されている一方、各国の特定フロンの排出量に関しては、確かなデータが存在せず、今後各国で排出に関するインベントリを作成することが求められます。
(2)代替フロンの排出動向
気候変動枠組条約第4条により、締約国である先進国・途上国は共通のコミットとして、温室効果ガスの排出量に関するインベントリを作成することが義務付けられています。したがって代替フロン等3ガスは、その排出量が各国別で記録・報告されています。
日本では、独立行政法人国立環境研究所地球環境センターの温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)が毎年日本国の温室効果ガスインベントリの作成や関連調査研究等を行っており、附属書T国の温室効果ガス排出量データ(1990〜2010年)を含め、GIOウェブサイトにて詳細なデータを入手することができます。
<参考文献等(フロンの生産量・消費量、排出量のデータはこちら)>
・UNEP Ozone
Secretariat “Data Reporting and Access”
・Alternative Fluorocarbons
Environmental Acceptability Study
・経済産業省「オゾン層保護法関連情報」
・IPCC/TEAP
[2005] “Safeguarding the Ozone Layer and the Global Climate
System: Issues Related to Hydrofluorocarbons and Perfluorocarbons”
・温室効果ガスインベントリオフィス(GIO)
<その他参考文献等>
・日本フルオロカーボン協会「なぜHFCを使うのでしょうか」
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