■中期目標
気候変動の影響が100年単位の長期にわたる問題であることを踏まえ、京都議定書の第一約束機関以降の排出量削減目標が議論されています。中期とは、2020年目標を指すことが多いです。
2009年6月、麻生首相が日本の温室効果ガス排出削減の中期目標として、2020年までに2005年比15%削減(1990年比8%削減)、を発表しました。
鳩山総理大臣は、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提に、温室効果ガスの排出を2020年までに25%削減することをめざし、あらゆる政策を総動員することを表明しています。
■国際枠組みと中期目標
中期目標は、2013年以降の国際枠組みにおける各国の削減義務数値となる可能性があります。2012年までの国際枠組みである京都議定書では、目標達成のために、日本は1兆円以上の排出枠を他国から購入すると見込まれています。
他方で、米国は京都議定書を批准せず(オバマ政権も京都議定書に復帰しないことを決定しています)、そうした義務はありません。
世界全体でどの程度の中期目標をもち、それを各国でいかに分担するかを国際社会全体で協力し、公平性の観点も重視しながら、見出していく必要があります。
担当: 足立治郎
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